直接作用型第Xa因子阻害薬に対する中和薬 アンデキサネット アルファ (オンデキサ(R)静注用200mg) の薬理学的特性と臨床試験成績

アンデキサネット アルファは, ヒト第Xa因子の遺伝子組み換え改変デコイタンパク質で, 第Xa因子阻害薬に対しておとり結合タンパク質として機能し, 第Xa因子阻害薬が内在性第Xa因子に結合するのを阻害することで抗第Xa因子活性を低下させて中和する. 本邦では「直接作用型第Xa因子阻害剤(アピキサバン, リバーロキサバン又はエドキサバントシル酸塩水和物)投与中の患者における, 生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時の抗凝固作用の中和」を効果又は効能とし, 2022年3月に製造販売承認された. 用法および用量は, 第Xa因子阻害薬の種類, 用量および最終投与からの経過時間に応じて2種類のレジメ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 2023-01, Vol.158 (1), p.89-100
Hauptverfasser: 矢島利高, 東森光雄, 高田知江, 笹邊俊和
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アンデキサネット アルファは, ヒト第Xa因子の遺伝子組み換え改変デコイタンパク質で, 第Xa因子阻害薬に対しておとり結合タンパク質として機能し, 第Xa因子阻害薬が内在性第Xa因子に結合するのを阻害することで抗第Xa因子活性を低下させて中和する. 本邦では「直接作用型第Xa因子阻害剤(アピキサバン, リバーロキサバン又はエドキサバントシル酸塩水和物)投与中の患者における, 生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時の抗凝固作用の中和」を効果又は効能とし, 2022年3月に製造販売承認された. 用法および用量は, 第Xa因子阻害薬の種類, 用量および最終投与からの経過時間に応じて2種類のレジメンがある. 非臨床試験ではブタまたはウサギの出血モデルにおいて, 第Xa因子阻害薬によって惹起された出血をアンデキサネット アルファが有意に抑制することが確認された. 日本人を対象とした臨床試験としては2試験が実施された.
ISSN:0015-5691