日本での創薬研究・新薬開発の困難さ

北里大学薬学部臨床薬学研究・教育センターの友廣彩夏先生からの引継ぎでリレーエッセイを執筆させて頂くことになりました. 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科薬理学分野講師の和氣秀徳と申します. 本エッセイではアカデミア創薬の難しさに関して, 豊富ではないかもしれませんが, これまでの私の経験を踏まえて書かせていただきます. 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科薬理学分野では西堀正洋教授の下, 常日頃よりアンメットメディカルニーズに応え得る新規治療薬創薬を最終目標に研究を行っています. 私の主たる研究テーマは「敗血症治療薬の開発」です. 敗血症は, 細菌, ウイルス, 真菌などの感染症による全身炎症に臓器...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 2019-03, Vol.153 (3), p.139-139
1. Verfasser: 和氣秀徳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:北里大学薬学部臨床薬学研究・教育センターの友廣彩夏先生からの引継ぎでリレーエッセイを執筆させて頂くことになりました. 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科薬理学分野講師の和氣秀徳と申します. 本エッセイではアカデミア創薬の難しさに関して, 豊富ではないかもしれませんが, これまでの私の経験を踏まえて書かせていただきます. 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科薬理学分野では西堀正洋教授の下, 常日頃よりアンメットメディカルニーズに応え得る新規治療薬創薬を最終目標に研究を行っています. 私の主たる研究テーマは「敗血症治療薬の開発」です. 敗血症は, 細菌, ウイルス, 真菌などの感染症による全身炎症に臓器障害が加わった病態であり, 進行すると多臓器不全や敗血症性ショックといった重篤な病態となります. 現在, 世界で年間2000~3000万人が新規で発症し, その数十%が敗血症で亡くなっていると推定されています.
ISSN:0015-5691