特集 脳における細胞内Ca2+ストアの制御機構と脳疾患の新たな治療戦略 序文

カルシウムイオン(Ca2+)によって担われるシグナル系は, 生体内に於いて普遍的かつ基本的な情報伝達系である. 細胞内のCa2+シグナルは, 細胞表層膜に発現する電位依存性Ca2+チャネルを始めとするCa2+チャネルを介した細胞外から細胞内へのCa2+流入と, 小胞体やミトコンドリアなどの細胞内ストアからのCa2+放出チャネル(イノシトール三リン酸(IP3)受容体, リアノジン受容体など)を介した細胞質へのCa2+放出の2通りの経路により形成される. このうち, 細胞内ストアからのCa2+放出は, 筋収縮やホルモン等の分泌, 遺伝子発現制御や細胞死など, 広範な生命現象への関与が示唆されている...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 2016-04, Vol.147 (4), p.183-183
Hauptverfasser: 柿澤昌, 森口茂樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:カルシウムイオン(Ca2+)によって担われるシグナル系は, 生体内に於いて普遍的かつ基本的な情報伝達系である. 細胞内のCa2+シグナルは, 細胞表層膜に発現する電位依存性Ca2+チャネルを始めとするCa2+チャネルを介した細胞外から細胞内へのCa2+流入と, 小胞体やミトコンドリアなどの細胞内ストアからのCa2+放出チャネル(イノシトール三リン酸(IP3)受容体, リアノジン受容体など)を介した細胞質へのCa2+放出の2通りの経路により形成される. このうち, 細胞内ストアからのCa2+放出は, 筋収縮やホルモン等の分泌, 遺伝子発現制御や細胞死など, 広範な生命現象への関与が示唆されている.
ISSN:0015-5691