マスト細胞の存在意義
「1. マスト細胞の発見とその役割」1878年, 細菌学を学ぶ学生であったドイツのPaul Erhlichは, 様々な細胞染色法を試す中で, 多くの顆粒を含有して膨れた細胞を発見した. 彼はその顆粒には栄養分が含まれており, この細胞が他の細胞にそれを与える働きをもつと推測し, ギリシャ語のbreast(哺乳する)に由来するドイツ語「mast」から, mastzellen(mast cell)と名付けた(諸説あり). 長らくこのマスト細胞の機能は不明であったが, 1900年代に入り, 顆粒に含まれるヒスタミンの存在とその生理作用が明らかにされたことで, アレルギー反応との関連が示唆されるように...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 2015, Vol.146(6), pp.349-349 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. マスト細胞の発見とその役割」1878年, 細菌学を学ぶ学生であったドイツのPaul Erhlichは, 様々な細胞染色法を試す中で, 多くの顆粒を含有して膨れた細胞を発見した. 彼はその顆粒には栄養分が含まれており, この細胞が他の細胞にそれを与える働きをもつと推測し, ギリシャ語のbreast(哺乳する)に由来するドイツ語「mast」から, mastzellen(mast cell)と名付けた(諸説あり). 長らくこのマスト細胞の機能は不明であったが, 1900年代に入り, 顆粒に含まれるヒスタミンの存在とその生理作用が明らかにされたことで, アレルギー反応との関連が示唆されるようになった. その後60年代に, 石塚公成らにより免疫グロブリンE(IgE)が, 70年代にはマスト細胞表面にあるIgE受容体(FcεRI)が発見され, マスト細胞がIgE/FcεRIを介して様々な化学物質を放出してアレルギー反応を引き起こすことが明らかになった. |
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ISSN: | 0015-5691 1347-8397 |
DOI: | 10.1254/fpj.146.349 |