味覚診断に関する最近の話題―うま味検査法について
「1. 味覚障害の現状」 味覚障害は最近マスコミで取り上げられるようになり国民の関心も高まってきているが, 未だに検査・診断・治療の対象となる疾患として広く認識されてはいない. 実際, 味覚外来を開設している国内医療機関は非常に少ない. 一方, 我が国における味覚障害者は超高齢化を背景に確実に増加している. 65歳から94歳の高齢者を対象とした我々の疫学調査においても, 約37%に味覚検査による異常が認められた. 味覚障害者のなかには, 甘・酸・塩・苦の味は分かるが, うま味が判らないと訴える人がいる. これらの人の多くは, 美味しくないから食べたくない, 体重が減少した, 体調が悪いと訴える...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 2015, Vol.145(6), pp.330-330 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. 味覚障害の現状」 味覚障害は最近マスコミで取り上げられるようになり国民の関心も高まってきているが, 未だに検査・診断・治療の対象となる疾患として広く認識されてはいない. 実際, 味覚外来を開設している国内医療機関は非常に少ない. 一方, 我が国における味覚障害者は超高齢化を背景に確実に増加している. 65歳から94歳の高齢者を対象とした我々の疫学調査においても, 約37%に味覚検査による異常が認められた. 味覚障害者のなかには, 甘・酸・塩・苦の味は分かるが, うま味が判らないと訴える人がいる. これらの人の多くは, 美味しくないから食べたくない, 体重が減少した, 体調が悪いと訴えることが多い. 味覚障害, 特に, うま味障害は単なる感覚障害ではなく全身の健康と密接に関連する重要なサインと捉えるべきである. |
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ISSN: | 0015-5691 1347-8397 |
DOI: | 10.1254/fpj.145.330 |