『薬理薬効試験におけるこれからの標準的検定手法』 薬理薬効試験における Williams 多重比較検定の妥当性と有用性

薬効薬理試験では,試験目的に対応した適切な統計解析手法を選択することが重要である.対照群と試験薬の低用量群,中用量群,高用量群など複数用量を比較する用量反応試験では,対照群と各用量群の検定を繰り返すため,検定の多重性を考慮した手法が必要であり,様々な方法が提案されている.Williams 多重比較検定はそのひとつの手法であり用量反応に単調性が想定された状況において,検出力の高い有効な手法である.しかし,例数不揃い時に対する拡張性の困難さや,実施可能な統計解析パッケージの少なさなどから,他の手法に比べて利用頻度が少ないのが現状である.本稿では,例数不揃い時におけるWilliams 多重比較検定の...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 2014, Vol.144(4), pp.185-191
Hauptverfasser: 中西, 展大, 橋本, 敏夫, 浜田, 知久馬
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:薬効薬理試験では,試験目的に対応した適切な統計解析手法を選択することが重要である.対照群と試験薬の低用量群,中用量群,高用量群など複数用量を比較する用量反応試験では,対照群と各用量群の検定を繰り返すため,検定の多重性を考慮した手法が必要であり,様々な方法が提案されている.Williams 多重比較検定はそのひとつの手法であり用量反応に単調性が想定された状況において,検出力の高い有効な手法である.しかし,例数不揃い時に対する拡張性の困難さや,実施可能な統計解析パッケージの少なさなどから,他の手法に比べて利用頻度が少ないのが現状である.本稿では,例数不揃い時におけるWilliams 多重比較検定の妥当性を示し,次に他の手法に対する検出力の高さや,結論の導きやすさなどの有用性を評価し,Williams 多重比較検定が多くの薬理試験において第一選択になりうることを示す.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.144.185