神経系におけるERK5の役割について

様々な細胞の増殖や分化を担うMAPKファミリーは, 多種のアイソフォームから構成される. Coulombeらの総説では, ERK1/2, JNK1/2/3, p38α/β/γ/δおよびERK5がクラシカルMAPKとして, さらにERK3, ERK4, NLKおよびERK7がアティピカルMAPKとして分類されている(1). 各アイソフォームのキナーゼ部位はそれぞれ相同性があるが, MAPKKによりリン酸化されるスレオニンとチロシン残基については, ERK7を除くアティピカルMAPKアイソフォームには保存されておらず, その活性化機構については不明な点が多い. これらのMAPKアイソフォームの中で...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 2013, Vol.141(6), pp.354-354
Hauptverfasser: 小原, 祐太郎, 石井, 邦明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:様々な細胞の増殖や分化を担うMAPKファミリーは, 多種のアイソフォームから構成される. Coulombeらの総説では, ERK1/2, JNK1/2/3, p38α/β/γ/δおよびERK5がクラシカルMAPKとして, さらにERK3, ERK4, NLKおよびERK7がアティピカルMAPKとして分類されている(1). 各アイソフォームのキナーゼ部位はそれぞれ相同性があるが, MAPKKによりリン酸化されるスレオニンとチロシン残基については, ERK7を除くアティピカルMAPKアイソフォームには保存されておらず, その活性化機構については不明な点が多い. これらのMAPKアイソフォームの中で最も代表的なものがERK1/2である. 古くからERK1/2シグナルを抑制する阻害薬が見出されていたことが, 多くの研究の対象とされてきた理由の1つである. 後に, JNKやp38の阻害薬も登場し, これらアイソフォームのストレス負荷時における役割などを中心に解析されてきた.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.141.354