AGE-RAGE阻害薬
Advanced glycation endproducts (AGE)とは, タンパク質のアミノ基がグルコースなどのカルボニル基を持つ化合物によって非酵素的に修飾され, シッフ塩基・アマドリ転移化合物の形成を経て, 不可逆的な縮合・開裂・架橋形成などにより最終的に生成する多様な分子の総称である. 糖尿病ではAGE形成がとりわけ加速的に進行し, 過剰なAGE形成が糖尿病合併症の発症・進展に大きく関わっていると考えられている. AGEの細胞傷害作用には主に次の2つのメカニズムが考えられている. 1つは, 細胞外マトリックスタンパク質, 膜タンパク質, あるいは細胞内タンパク質が直接修飾を受けるこ...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 2011-02, Vol.137 (2), p.104-104 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Advanced glycation endproducts (AGE)とは, タンパク質のアミノ基がグルコースなどのカルボニル基を持つ化合物によって非酵素的に修飾され, シッフ塩基・アマドリ転移化合物の形成を経て, 不可逆的な縮合・開裂・架橋形成などにより最終的に生成する多様な分子の総称である. 糖尿病ではAGE形成がとりわけ加速的に進行し, 過剰なAGE形成が糖尿病合併症の発症・進展に大きく関わっていると考えられている. AGEの細胞傷害作用には主に次の2つのメカニズムが考えられている. 1つは, 細胞外マトリックスタンパク質, 膜タンパク質, あるいは細胞内タンパク質が直接修飾を受けることにより, これらのタンパク質の機能とそれに関連する細胞機能が破綻することである. そしてもう1つは, AGEが受容体を介して細胞応答を引き起こすことである. AGEと結合する細胞膜表面受容体はいくつか報告されているが, それらのうちAGEの結合により細胞内シグナルを引き起こすことが知られ, 糖尿病合併症における役割が重要視されているのがreceptor for AGE (RAGE)である(1). |
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ISSN: | 0015-5691 |