タウリンの骨減少抑制作用:その細胞内シグナリング機構とCbfa 1 の関与について
含硫アミノ酸タウリン(TR)は骨減少症モデルにおいて抗骨減少作用を示す. この作用機構解明の一環として, TRの培養骨芽細胞MC3T3-El細胞の石灰化能と骨芽細胞分化に必須な転写因子 core binding factor(Cbfa 1)の活性化に対する影響を検討した. TR(lmM)はMC3T3E1の細胞外基質のCa沈着を有意に増加させ, 石灰化を促進する. 一方, alkaline phosphatase 活性に変化は見られなかった. TRはCbfa 1 の上流に位置するシグナルERKのリン酸化を促進し, 核内のCbfa 1 量を増加させた. TRによる核内Cbfa 1 量の増加はMEK...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 2002, Vol.120 (suppl), p.114-115 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 含硫アミノ酸タウリン(TR)は骨減少症モデルにおいて抗骨減少作用を示す. この作用機構解明の一環として, TRの培養骨芽細胞MC3T3-El細胞の石灰化能と骨芽細胞分化に必須な転写因子 core binding factor(Cbfa 1)の活性化に対する影響を検討した. TR(lmM)はMC3T3E1の細胞外基質のCa沈着を有意に増加させ, 石灰化を促進する. 一方, alkaline phosphatase 活性に変化は見られなかった. TRはCbfa 1 の上流に位置するシグナルERKのリン酸化を促進し, 核内のCbfa 1 量を増加させた. TRによる核内Cbfa 1 量の増加はMEK阻害剤PD98059で抑制された. TRは骨芽細胞に直接作用し, 骨芽細胞の分化に必須な細胞内シグナリング経路であるMEK-ERK-Cbfa 1 の活性化を介して骨の石灰化促進作用を惹起し, 抗骨減少症作用を発現する可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0015-5691 |