海洋生物由来のマクロライドゴニオドミンAのアクチンのコンフォメーション変化を介したアクトミオシンATPase活性化作用の解析

海洋渦鞭毛藻より得られたゴニオドミンAがアクチンに作用することにより骨格筋の再構成アクトミオシンATPaseを活性化することを見出した. そこでまず, 骨格筋のアクトミオシンATPaseに対する作用を検討した. この物質は, アクチン-ミオシンから成る再構成アクトミオシンおよび天然アクトミオシンのATPase活性を低濃度で顕著に活性化したが, 高濃度では抑制した. 興味あることに, この活性化作用はトロポニン-トロボミオシンによって顕著に抑制された. 一方, ミオフィブリルATPase活性およびスキンドファイバーの収縮に対してはゴニオドミンAは濃度依存的に抑制作用のみを示した. 次に, 心筋の...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1999, Vol.114 (suppl), p.220-224
Hauptverfasser: 松永公浩, 中谷圭吾, 村上昌弘, 中畑則道, 大泉康
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:海洋渦鞭毛藻より得られたゴニオドミンAがアクチンに作用することにより骨格筋の再構成アクトミオシンATPaseを活性化することを見出した. そこでまず, 骨格筋のアクトミオシンATPaseに対する作用を検討した. この物質は, アクチン-ミオシンから成る再構成アクトミオシンおよび天然アクトミオシンのATPase活性を低濃度で顕著に活性化したが, 高濃度では抑制した. 興味あることに, この活性化作用はトロポニン-トロボミオシンによって顕著に抑制された. 一方, ミオフィブリルATPase活性およびスキンドファイバーの収縮に対してはゴニオドミンAは濃度依存的に抑制作用のみを示した. 次に, 心筋のアクトミオシンATPaseに対する作用を検討した. ゴニオドミンAは心房筋のミオフィブリル, 天然アクトミオシンおよび再構成アクトミオシンのATPase活性を顕著に抑制した.
ISSN:0015-5691