ヒスタミンH_1 受容体の蛋白キナーゼCによるリン酸化と脱感作

ヒスタミンH_1 受容体情報伝達は蛋白キナーゼCを活性化するホルボールエステルを与えることにより脱感作される. クローニングにより構造決定されたヒトH_1 受容体の第3細胞内領域には蛋白キナーゼCのリン酸化可能部位としてのコンセンサス配列が相当数見いだされた. そこで, 蛋白キナーゼCによるH_1 受容体の直接のリン酸化が脱感作を引き起こすかどうかを調べた. ヒトH_1 受容体の第3細胞内領域のセリン-396およびセリン-398が蛋白キナーゼCのリン酸化部位と考えられた. そして, セリン-398のリン酸化がH_1 受容体の脱感作に大きく関与することが明らかとなった. 研究の目的 ヒスタミンH...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1998, Vol.112 (suppl), p.143-147
Hauptverfasser: 藤本勝巳, 大田和美, 寒川賢治, 吉川潮, 荻野敏, 福井裕行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヒスタミンH_1 受容体情報伝達は蛋白キナーゼCを活性化するホルボールエステルを与えることにより脱感作される. クローニングにより構造決定されたヒトH_1 受容体の第3細胞内領域には蛋白キナーゼCのリン酸化可能部位としてのコンセンサス配列が相当数見いだされた. そこで, 蛋白キナーゼCによるH_1 受容体の直接のリン酸化が脱感作を引き起こすかどうかを調べた. ヒトH_1 受容体の第3細胞内領域のセリン-396およびセリン-398が蛋白キナーゼCのリン酸化部位と考えられた. そして, セリン-398のリン酸化がH_1 受容体の脱感作に大きく関与することが明らかとなった. 研究の目的 ヒスタミンH_1 受容体は末梢においては即時型免疫反応, 中枢においてはヒスタミン神経伝達を仲介する.
ISSN:0015-5691