活性酸素種による血管反応性変調とこれに対するPropofolの効果

〔目的〕新しい静脈麻酔薬propofol(2, 6-diisopropyJphenol)は麻酔の導入, 覚醒が速やかであるなどの利点を有し, 近年その臨床使用頻度が急激に増加している. 本研究の目的は, propofolが活性酸素種によるα-受容体を介した血管平滑筋収縮反応および内皮細胞依存性弛緩反応の抑制効果にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることにある. 〔方法〕麻酔下に放血致死させた雄性白色家兎(体重1.8~2.3kg)より腸間膜動脈を摘出し, リング標本(O.D. 1.5~2.Omm)を作製した. 標本を10ml容のorgan bath中に0.5gの負荷をかけて懸垂し, 90分間安...

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Hauptverfasser: 小林裕, 庄司洋史, 塗々木和男, 岡部栄逸朗
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:〔目的〕新しい静脈麻酔薬propofol(2, 6-diisopropyJphenol)は麻酔の導入, 覚醒が速やかであるなどの利点を有し, 近年その臨床使用頻度が急激に増加している. 本研究の目的は, propofolが活性酸素種によるα-受容体を介した血管平滑筋収縮反応および内皮細胞依存性弛緩反応の抑制効果にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることにある. 〔方法〕麻酔下に放血致死させた雄性白色家兎(体重1.8~2.3kg)より腸間膜動脈を摘出し, リング標本(O.D. 1.5~2.Omm)を作製した. 標本を10ml容のorgan bath中に0.5gの負荷をかけて懸垂し, 90分間安定させた. リング標本にnorepinephrine(NE)1μMを作用させた際の収縮反応, およびNE前収縮リング標本にacetylcholine(ACh)1μMを作用さることによって生じる内皮細胞依存性弛緩反応に対するFenton reagent(H2O2;150μM, FeSO4;100μM), あるいはH2O2の5分間処置による抑制効果を評価した. また, これに対するpropofol(1, 10μM)の影響を検討した.
ISSN:0015-5691