モルモット気管上皮におけるエンドセリン受容体の局在と機能

気管上皮細胞により分泌されるET-1は, autocrine/paracrine factorとして働き, mucin, chloride secretion, cilliary movementの調節に関与し, さらに増殖因子として作用することが報告されている. しかし, これらの作用に関わる受容体サブタイプ, および刺激伝達系については, 不明の点が多い. この研究の目的は, 1.気管上皮細胞におけるET-1, およびET受容体サブタイプの発現, 分布を明らかにすること, 2.気管上皮細胞の増殖に関わる受容体サブタイプを明らかにすること, である. モルモット上皮細胞膜分画を用いたWest...

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Hauptverfasser: 二宮治明, 三輪聡一, 眞崎知生
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:気管上皮細胞により分泌されるET-1は, autocrine/paracrine factorとして働き, mucin, chloride secretion, cilliary movementの調節に関与し, さらに増殖因子として作用することが報告されている. しかし, これらの作用に関わる受容体サブタイプ, および刺激伝達系については, 不明の点が多い. この研究の目的は, 1.気管上皮細胞におけるET-1, およびET受容体サブタイプの発現, 分布を明らかにすること, 2.気管上皮細胞の増殖に関わる受容体サブタイプを明らかにすること, である. モルモット上皮細胞膜分画を用いたWestern blottimgにより, anti-ET_A により認識される~50kDaのsingle band, anti-ET_B により認識される~48,~38kDaの2つのbandが検出された. 免疫組織染色において, basal cellがanti-ET_A により, cilliated columnar cellがanti-ET_B により濃染された. 気管上皮細胞の一次培養において, 培養液中に加えたBQ123は, basal cellの増殖を阻害したが, BQ788は逆にcell viabilityを亢進させた. さらにKT_B アゴニストIRL1620は, cell viabilityを低下させた. [結論]モルモット気管上皮細胞においてFT_A とET^B は, 異なる局在を示す. ET_A はbasal cell;こ, ET_B はcilliated columnar cellに偏りて発現する. Basal cellの増殖, 維持に対して, ET_A とET_B 各々の活性化は, 逆の効果を示す. ET_A の活性化はその増殖を促進し, ET_B の活性化はそれを阻害する.
ISSN:0015-5691