生体ラジカル検出とその展望
ライフサイエンスが目指す課題に, 老化現象の解明がある. 癌, 心筋梗塞, 脳卒中, 免疫疾患等のいわゆる成人病の克服もまたこの課題の一つである. 一見無関係と思われるこれら生理的変化や病態が, 実は生命体に必須の酸素に起因したものであることが次第に明らかになりつつある. 通常の酸素分子(^^3 O_2 )が何らかの理由で, 1電子還元を受けるとsuperoxide anion radical(O_2 ^・- )に, 2電子還元されると過酸化水素(H_2 O_2 ), 3電子還元されればhydroxyl radical(HO・)を生ずる. 一方, ^^3 O_2 が励起された場合(一般的には,...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1996/12/01, Vol.108(6), pp.295-306 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ライフサイエンスが目指す課題に, 老化現象の解明がある. 癌, 心筋梗塞, 脳卒中, 免疫疾患等のいわゆる成人病の克服もまたこの課題の一つである. 一見無関係と思われるこれら生理的変化や病態が, 実は生命体に必須の酸素に起因したものであることが次第に明らかになりつつある. 通常の酸素分子(^^3 O_2 )が何らかの理由で, 1電子還元を受けるとsuperoxide anion radical(O_2 ^・- )に, 2電子還元されると過酸化水素(H_2 O_2 ), 3電子還元されればhydroxyl radical(HO・)を生ずる. 一方, ^^3 O_2 が励起された場合(一般的には, 光増感作用を介してエネルギーを受ける)には, 一重項状態の酸素(^^1 O_2 )となる. |
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ISSN: | 0015-5691 1347-8397 |
DOI: | 10.1254/fpj.108.6_295 |