ポジトロン(β^+ )標識受容体リガンドを用いた神経受容体の画像化

ヒト脳の生化学的情報を生きている状態で測定するには, ポジトロンエミッションCT(PET)や核磁気共鳴法のような体外計測法が唯一の方法である(1, 2). PET による体外計測法がフェントモルの検出感度があるのに対し, 核磁気共鳴法はマイクロモルの検出感度しかいまのところない. PET を用いた研究にはサイクロトロンで製造されるポジトロン(β^+ )放出核種で標識された薬剤が使われる. 比較的短寿命である ^^15 O(半減期 2分), ^^11 C(半減期 20.4分), ^^18 F(半減期 109.8分)で標識された薬剤が, ヒトの PET検査のため脳血流量や脳糖代謝率の測定に頻繁に使...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1994, Vol.103 (2), p.49-58
Hauptverfasser: 谷内一彦, 渡邉建彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヒト脳の生化学的情報を生きている状態で測定するには, ポジトロンエミッションCT(PET)や核磁気共鳴法のような体外計測法が唯一の方法である(1, 2). PET による体外計測法がフェントモルの検出感度があるのに対し, 核磁気共鳴法はマイクロモルの検出感度しかいまのところない. PET を用いた研究にはサイクロトロンで製造されるポジトロン(β^+ )放出核種で標識された薬剤が使われる. 比較的短寿命である ^^15 O(半減期 2分), ^^11 C(半減期 20.4分), ^^18 F(半減期 109.8分)で標識された薬剤が, ヒトの PET検査のため脳血流量や脳糖代謝率の測定に頻繁に使われるようになっている. このようなヒトの検査法として PET がよく使われるのは, 1)ポジトロン標識薬剤が短寿命であるためヒトへの被曝量が極めて少ない. 2)対向する 180°の方向に消滅γ線がでるために極めて正確に定量的な体外計測ができる. などの理由による.
ISSN:0015-5691