所謂 NO生成血管拡張薬によるラット大動脈の cGMP増加に対する methylene blue 及び LY83583 の作用
ラット大動脈標本(RT)での Nitric oxide(NO), Nitroglycerine(NG), Nitroprusside(NP)及び Atriopeptin(ANP)による cGMP増加に対する soluble guanylate cyclase(SGC)阻害薬, Methylene blue(MG)及び LY83583(LY)の作用につき, ウサギ大動脈標本(RB)における作用と比較検討した. cGMPの定量は radioimmunoassay により行った. (1)RTでは NO(3.3×10^-6 M, 30秒), NG(10^-6 M, 1分), NP(10^-7 M, 3...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1994, Vol.103 (1), p.60-60 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | ラット大動脈標本(RT)での Nitric oxide(NO), Nitroglycerine(NG), Nitroprusside(NP)及び Atriopeptin(ANP)による cGMP増加に対する soluble guanylate cyclase(SGC)阻害薬, Methylene blue(MG)及び LY83583(LY)の作用につき, ウサギ大動脈標本(RB)における作用と比較検討した. cGMPの定量は radioimmunoassay により行った. (1)RTでは NO(3.3×10^-6 M, 30秒), NG(10^-6 M, 1分), NP(10^-7 M, 3分), 及び ANP(3×10^-9 M, 5分)により cGMP量はそれぞれ約650, 30, 10及び4倍と有意に増加した. cGMP増加は, ANP以外については RTの方がより顕著であった. (2)NO, NGによる cGMP増加は何れの標本でも両阻害薬により抑制された. (3)NPによる cGMPの増加は RTでは両阻害薬により抑制されたが, RBでは抑制されなかった. (4)ANPによる cGMPの増加は何れの標本でも両阻害薬により抑制されなかった. (5)RTにおける4種の血管拡張薬による cGMP増加に対する両阻害薬の抑制は弛緩に対する抑制と一致していた. 以上の結果より, NPによる弛緩及び cGMP増加に対するには両阻害薬の抑制には種差がある事がわかった. NPによる RBの弛緩は RTと同様に SGCの活性化を介すると考えられるが, RBにおいては細胞内における NPからの NOの遊離を MBが増強するので(Gryglewski et al., 1992)(LY も同様に作用する), MBによる SGC活性化の抑制が相殺され MB, LYによる NPの作用の抑制が見られなかったものと考えられる. |
---|---|
ISSN: | 0015-5691 |