局所麻酔薬によるグリベンクラミド感受性カリウムチャネルの抑制
ツメガエル卵母細胞にはK^+ channel openers(KCOs)によって活性化され, Sulphonylureasによって不活性化されるK^+ channelが存在している. 我々はこれまで種々のCalmodulin(CaM)拮抗物質がこのK^+ channelを抑制することを報告したが, 今回は, 局所麻酔薬の多くがCaM拮抗作用を有していることに着目し, このK^+ channelに及ぼす影響を検討した. KCOとしてはY-26763を用いた. Y-26763誘発外向き電流はGlibenclamide(GCM)によって抑制されたので, ある種のK_ATP channelを介している...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | ツメガエル卵母細胞にはK^+ channel openers(KCOs)によって活性化され, Sulphonylureasによって不活性化されるK^+ channelが存在している. 我々はこれまで種々のCalmodulin(CaM)拮抗物質がこのK^+ channelを抑制することを報告したが, 今回は, 局所麻酔薬の多くがCaM拮抗作用を有していることに着目し, このK^+ channelに及ぼす影響を検討した. KCOとしてはY-26763を用いた. Y-26763誘発外向き電流はGlibenclamide(GCM)によって抑制されたので, ある種のK_ATP channelを介していると考えられる. 検討した6種類の局所麻酔薬は全てY-26763応答を抑制し, 効力順位(IC50 ,μM)は, Bupivacaine(65)>Dibucaine(144)>Tetracaine(857)>Lidocaine(1644)=Mepivacaine(1670)>Procaine(3295)であった. 局所麻酔薬と構造が類似している(+)-Propranolol及びMexiletineも同様な抑制作用を示した(IC50 は各々115μM,79μM). これらの物質がCa^2+ /CaM-stimu-lated phosphodiesteraseを阻害するIC50 値は, Y-26763応答を抑制するIC5O 値と有意に相関していた. このことはCaM拮抗が局所麻酔薬によるGCM-sensitive K^+ channelの不活性化に関与していることを示唆する. また, Bupivacaineによる心伝導系抑制にGCM-sensitive K^+ channel抑制作用が関係している可能性も考えられる. |
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ISSN: | 0015-5691 |