徐脈薬UL-FS 49の心房筋と心室筋収縮力に対する異なる作用
UL-FS 49は徐脈薬でfalipamilの誘導体である. 今回, 我々はUL-FS 49の洞調律, 心房筋収縮力, 心室筋収縮力に対する作用を摘出イヌ右心房筋標本と左心室筋標本を用い検討するとともにacetylcholine(ACh), adenosine, cromakalimによる心臓作用に対するUL-FS 49の作用を検討した. UL-FS 49(0.001-3μmol)は用量に依存して心拍数を減少させ, 右心房筋収縮力を増加させ, 左心室筋収縮力を減少させた. 左心室筋にたいする陰性変力作用の閾用量(1μmol)は心房筋標本に対する作用の閾用量(0.03μmol)より大きかった....
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Zusammenfassung: | UL-FS 49は徐脈薬でfalipamilの誘導体である. 今回, 我々はUL-FS 49の洞調律, 心房筋収縮力, 心室筋収縮力に対する作用を摘出イヌ右心房筋標本と左心室筋標本を用い検討するとともにacetylcholine(ACh), adenosine, cromakalimによる心臓作用に対するUL-FS 49の作用を検討した. UL-FS 49(0.001-3μmol)は用量に依存して心拍数を減少させ, 右心房筋収縮力を増加させ, 左心室筋収縮力を減少させた. 左心室筋にたいする陰性変力作用の閾用量(1μmol)は心房筋標本に対する作用の閾用量(0.03μmol)より大きかった. UL-FS 49(0.1-3μmol)は心房内副交感神経刺激とACh動注による陰性変時, 変力作用を用量に依存して抑制した. UL-FS 49(1-3μmol)はadenosineとcromakalimによる陰性変力作用を抑制した. 左心室筋標本においてもcromakalimによる陰性変力作用はUL-FS 49(3μmol)によって抑制された. Verapamilによる陰性変時, 変力作用はUL-FS 49によって抑制されなかった. 以上の結果は, UL-FS 49が陰性変時作用, 心房筋収縮力抑制作用, 心室筋収縮力抑制作用を示し, 高用量ではカリウムチャンネルの活性による心臓反応を抑制することを示唆している. |
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ISSN: | 0015-5691 |