ラット肝細胞のα_1 受容体を介するc-AMP増加機構について
ノルアドレナリン(Nad)による肝細胞内c-AMPの増加がCa^2+ 動員によって2次的に引き起こされるのか, 又, c-AMPの増加は百日咳毒素の前処置によりどの様に影響されるのかについて検討した. バソプレッシン(100nM)はラット肝細胞で, Nad(10μM)と同様な細胞内Ca^2+ 動員作用を示したが, c-AMPレベルには全く影響しなかった. Nadのc-AMP増加作用は細胞外Ca^2+ 非存在下で, より著明であるのに対し, 細胞内Ca^2+ 動員作用は細胞外Ca^2+ 存在下(1.3mM)での方が著しかった. これらの結果はNadのc-AMP増加作用がCa^2+ 動員による2次...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1992, Vol.100 (2), p.52-52 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ノルアドレナリン(Nad)による肝細胞内c-AMPの増加がCa^2+ 動員によって2次的に引き起こされるのか, 又, c-AMPの増加は百日咳毒素の前処置によりどの様に影響されるのかについて検討した. バソプレッシン(100nM)はラット肝細胞で, Nad(10μM)と同様な細胞内Ca^2+ 動員作用を示したが, c-AMPレベルには全く影響しなかった. Nadのc-AMP増加作用は細胞外Ca^2+ 非存在下で, より著明であるのに対し, 細胞内Ca^2+ 動員作用は細胞外Ca^2+ 存在下(1.3mM)での方が著しかった. これらの結果はNadのc-AMP増加作用がCa^2+ 動員による2次的なものとは考え難い事を示唆している. 次に, NadのCa^2+ 動員系とc-AMP系とにおける情報変換システムが百日咳毒素に対し異なった感受性を有するかどうかについて検討した. Nadは百日咳毒素で前処置(10μg/kgを実験3-7日前に静脈内投与)したラットから得た肝細胞においてもα_1 受容体を介し, 有意なCa^2+ 動員作用とc-AMP増加作用を示したが, 増加の程度はコントロールに比しやや減弱していた. このデータはα_1 受容体刺激によるCa^2+ 動員系とc-AMP系は百日咳毒素前処置によっては識別されないことを示している. |
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ISSN: | 0015-5691 |