Substance P 及び Histamine遊離機構における相互作用について
神経原性炎症に際しては, Substance P(SP)及び Histamine(HIS)両者の遊離において, 相互関係が存在すると考えられている. 今回は, HIS の H_3 受容体に選択的な薬物の影響を, 逆行性電気刺激によって遊離するラット足蹠灌流液中の SP と HIS について観察した. (R)^α -methylhistamine(MeHA)(0.5, 1, 3mg/kg, i.v.)(H_3 受容体アゴニスト)は, 逆行性電気刺激によって引き起こされた色素漏出を用量依存的に抑制した. また Thioperamide(TPA)2mg/kg は, MeHA による抑制作用に拮抗した...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1992, Vol.99 (2), p.49-49 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 神経原性炎症に際しては, Substance P(SP)及び Histamine(HIS)両者の遊離において, 相互関係が存在すると考えられている. 今回は, HIS の H_3 受容体に選択的な薬物の影響を, 逆行性電気刺激によって遊離するラット足蹠灌流液中の SP と HIS について観察した. (R)^α -methylhistamine(MeHA)(0.5, 1, 3mg/kg, i.v.)(H_3 受容体アゴニスト)は, 逆行性電気刺激によって引き起こされた色素漏出を用量依存的に抑制した. また Thioperamide(TPA)2mg/kg は, MeHA による抑制作用に拮抗した. 逆行性電気刺激は, 灌流液中の immunoreactive SP(iSP)と HIS の有意な増加を起こした. MeHA(1mg/kg)は, この iSP と HIS 両者の遊離増加を抑制した. capsaicin の前処置及び SP拮抗薬(0.1mg/kg, i.v.)もまた, HIS遊離を抑制した. SP(5×10^-6 -5×10^-5 )は, 灌流液中の有意な HIS増加を起こした. MeHA は, SP による HIS遊離増加を抑制し, TPA はそれに拮抗した. 一方, HIS は, 灌流液中に有意な iSP の増加を引き起こしたが, MeHA はそれを抑制した. これらの結果から, 神経原性炎症における SP と HIS の遊離において, HIS の H_3 受容体を介した抑制機構が関わっている可能性が示唆された. |
---|---|
ISSN: | 0015-5691 |