ACE阻害剤ImidaprilのSHRSPにおける脳卒中発症防御および腎機能障害改善作用

11週齢から18週間, 1%食塩添加飲料水と特別飼料で飼育したSHRSPに, 同期間imidapril(1)2および5mg/kg, enalapril(E)2および5mg/kg, hydralazine(H)5mg/kgを1日1回連続経口投与し, 脳卒中発症とそれに起因する死亡, ならびに腎機能障害に対する作用を検討した. 対照群では, 13週目までに20例全例が死亡した. この時点で, Eの2mg/kg投与群では9/15例が. Hの5mg/kg投与群では, 6/10例が死亡していたが, Iの2mg/kg投与群では1/15例が死亡したのみであった. なお, Iの5mg/kg投与群とEの5mg/...

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Hauptverfasser: 大菊典子, 橋本善勝, 湯浅啓史, 南出伸司, 経田ひろみ, 久保雅己, 石田柳一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:11週齢から18週間, 1%食塩添加飲料水と特別飼料で飼育したSHRSPに, 同期間imidapril(1)2および5mg/kg, enalapril(E)2および5mg/kg, hydralazine(H)5mg/kgを1日1回連続経口投与し, 脳卒中発症とそれに起因する死亡, ならびに腎機能障害に対する作用を検討した. 対照群では, 13週目までに20例全例が死亡した. この時点で, Eの2mg/kg投与群では9/15例が. Hの5mg/kg投与群では, 6/10例が死亡していたが, Iの2mg/kg投与群では1/15例が死亡したのみであった. なお, Iの5mg/kg投与群とEの5mg/kg投与群では投与期間中を通じて卒中発症例はなく, 全例が生存していた. また, 9週目に測定した尿蛋白および尿中NAG活性は, Iの2と5mg/kg投与群, Eの5mg/kg投与群では対照群に比して低値を示した. ACE阻害剤投与群において投与5時間後には降圧作用がみられたが, 加齢に伴う昇圧進展は抑制されなかった. 以上より, SHRSPにおけるACE阻害薬の脳卒中発症とそれに起因する致死抑制作用には, 降圧よりはむしろ腎機能障害改善による全身状態の改善が関与していると考えられるが, その詳細については現在検討中である.
ISSN:0015-5691