3-ニトロ-2-ピリジンスルフィニル(Npys)基を有するダイノルフィン誘導体とκ-受容体の相互作用について
3-ニトロ-2-ビリジンスルフィニル(以下, Npysと略す)基を有するダイノルフィン誘導体とκ-受容体との相互作用について検討した. 本化合物は濃度依存的に家兎輸精管のtwitch反応を抑制し, そのpD_2 値は11.57となり強いκ-活性作用を示した. 更に, ラット脳シナプトソーム分画における^^3 H-U69593の特異的結合を濃度依存的に置換し, その置換曲線より求めたpIC50値は7.29であった. 次にラット脳シナプトソーム分画を用いて^^3 H-U69593の特異的結合のスキャッチャード解析を行った結果, ^^3 H-U69593のKo値は1.52nM, Bmax量は15.7...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1990, Vol.96 (6), p.365-365 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 3-ニトロ-2-ビリジンスルフィニル(以下, Npysと略す)基を有するダイノルフィン誘導体とκ-受容体との相互作用について検討した. 本化合物は濃度依存的に家兎輸精管のtwitch反応を抑制し, そのpD_2 値は11.57となり強いκ-活性作用を示した. 更に, ラット脳シナプトソーム分画における^^3 H-U69593の特異的結合を濃度依存的に置換し, その置換曲線より求めたpIC50値は7.29であった. 次にラット脳シナプトソーム分画を用いて^^3 H-U69593の特異的結合のスキャッチャード解析を行った結果, ^^3 H-U69593のKo値は1.52nM, Bmax量は15.78fmol/mg proteinであった. そして, 10^-5 Mのダイノルフィン誘導体を30分間処理し6時間の洗浄後ではKo値には影響がなかったがBmax量は有意に減少した. 更に, 2mMのジチオスレイトール存在下で同様に本化合物を処理した後では, Ko値には影響はなく, Bmax量も本化合物非処理の場合と有意差がないまでに回復した. これらの結果は, 本化合物には余剰受容体が多く存在すること, また, 本化合物とκ-受容体との結合が非可逆的であることを示している. |
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ISSN: | 0015-5691 |