低Ca2+ 液とtetraethylammonium存在下でのイヌ伏在静脈の興奮
交感神経終末からの電気刺激によるnorepinephrine(NE)遊離には, 神経へのNa^+ に引き続くCa^2+ 流入が必要である. 今回, 経壁電気刺激(TNS)によるNE遊離に対するNa^+ とCa^2+ チャンネルの相対的な寄与が低Ca^2+ + tetraethylammonium(TEA)液でどのように変化するかを, ^^3 H-NEを取り込ませたイヌ伏在静脈のラセン条片を用いて検討した. 「結果」0.25mM Ca^2+ + 20mM TEA液(123mM Na^+ )でのTNSによる^^3 H流出量は, 正常栄養液(143mM Na^+ ;2.5mM Ca^2+ )のそれの...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1990, Vol.96 (2), p.100-100 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 交感神経終末からの電気刺激によるnorepinephrine(NE)遊離には, 神経へのNa^+ に引き続くCa^2+ 流入が必要である. 今回, 経壁電気刺激(TNS)によるNE遊離に対するNa^+ とCa^2+ チャンネルの相対的な寄与が低Ca^2+ + tetraethylammonium(TEA)液でどのように変化するかを, ^^3 H-NEを取り込ませたイヌ伏在静脈のラセン条片を用いて検討した. 「結果」0.25mM Ca^2+ + 20mM TEA液(123mM Na^+ )でのTNSによる^^3 H流出量は, 正常栄養液(143mM Na^+ ;2.5mM Ca^2+ )のそれの約4倍であった. Tetrodotoxin(TTX, 1.5-18nM)とω-conotoxin GVIA(ω-CT, 0.3-100nM)は, いずれもTNSによる^^3 H流出量を用量依存的に抑制し, その程度は正常栄養液に比べ0.25mM Ca^2+ + TEA液の方が大きかった. TNSによる^^3 H流出量が正常栄養液とほぼ同じであった低Na^+ 液(123mM Na^+ )では, TTXの^^3 H流出量抑制作用は低Ca^2+ + TEA液のそれと, ω-CTの抑制作用は正常栄養液のそれといずれも同程度であった. ω-CTの^^3 H流出量抑制作用は20mM TEA存在下でCa^2+ 濃度を0.25から0.5mMに増加させることによって拮抗された. 「結論」低Ca^2+ + TEA液では, TNSによるNE遊離におけるCa^2+ チャンネルの相対的寄与が増大していると考えられ, ω-CTの抑制作用が強く現われることからCa拮抗薬のNE遊離に対する作用を検討するうえで有用な手段であると考えられる. |
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ISSN: | 0015-5691 |