モルモット子宮収縮に関与するα_2 -受容体の特性

α-Agonist類によるモルモット子宮収縮作用はα agonist類の効力順位からα_2 -受容体を介したものであること, さらにprostanoidの産生が関与していることをすでに報告してきた. また「^^3 H」clonidine(「^^3 H」Clo)を用いた受容体結合実験からモルモット子宮平滑筋には「^^3 H」Cloに対する特異的結合部位のあることも判明した. 今回はモルモット子宮平滑筋におけるclonidineの結合部位の特殊について検討を加えた. (1)α-Agonist類存在下での「^^3 H」Cloの結合阻害の強度はclonidine>epinephrine>norepin...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1989, Vol.93 (2), p.111-111
Hauptverfasser: 守時英喜, 相川信夫, 上田晴康
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:α-Agonist類によるモルモット子宮収縮作用はα agonist類の効力順位からα_2 -受容体を介したものであること, さらにprostanoidの産生が関与していることをすでに報告してきた. また「^^3 H」clonidine(「^^3 H」Clo)を用いた受容体結合実験からモルモット子宮平滑筋には「^^3 H」Cloに対する特異的結合部位のあることも判明した. 今回はモルモット子宮平滑筋におけるclonidineの結合部位の特殊について検討を加えた. (1)α-Agonist類存在下での「^^3 H」Cloの結合阻害の強度はclonidine>epinephrine>norepinephrine>phenylephrineとなりα_1 agonistのmethoxamineは結合を全く阻害しなかった. (2)Yohimbineやphentolanineなどのα-antagonistをはじめ, alpha-2A受容体に選択的といわれているoxymetazoline,alpha-2B受容体に選択的といわれているchlorpromazine,prazosinも「^^3 H」Clo結合を阻害した. (3)Clonidineは子宮平滑筋のcAMP及びcGMPレベルを有意には変化させなかった. (4)GTP(100μM)存在下で得られた「^^3 H」Cloの結合のScatchard解析から子宮平滑筋のα_2 -受容体はGTP結合タンパクとcouplingしていないことが示唆された. 以上, 結合実験からモルモット子宮平滑筋に存在するclonidineの結合部位はα_2 -受容体であることが確認できた. またそのα_2 -受容体はGTP結合タンパクとcouplingしていないと考えられる. さらにα-agonist類によるモルモット子宮収縮にはcyclic nucleotideは関係していないことも示唆された.
ISSN:0015-5691