高血圧症ラットにおけるエンドセリンの血圧作用

ラット-エンドセリン(rET)は, 6個のアミノ酸残基が異なる点を除けばブタ-エンドセリンと同様アミノ酸21個からなるペプチドである(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85,6964-6967(1988)). rETの血圧上昇作用は, 高血圧自然発症ラットにおいて正常血圧ラットより強い反応性を示すことを我々は報告した(第73回日薬理近畿部会)今回は, deoxycorticosteroneと食塩による高血圧症(DOC), および2腎1クリップ型胃性高血圧症(CLIP)ラットにおける急性血圧作用を見た. DOCとCLIPは6週令, オスのSprague-Dawley(SD)ラット...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1989, Vol.93 (2), p.103-103
Hauptverfasser: 渡辺卓司, 柳沢正史, 熊谷伸一郎, 西尾秀喜, 中島喜一郎, 木村皓俊, 榊原俊平, 真崎知生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:ラット-エンドセリン(rET)は, 6個のアミノ酸残基が異なる点を除けばブタ-エンドセリンと同様アミノ酸21個からなるペプチドである(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85,6964-6967(1988)). rETの血圧上昇作用は, 高血圧自然発症ラットにおいて正常血圧ラットより強い反応性を示すことを我々は報告した(第73回日薬理近畿部会)今回は, deoxycorticosteroneと食塩による高血圧症(DOC), および2腎1クリップ型胃性高血圧症(CLIP)ラットにおける急性血圧作用を見た. DOCとCLIPは6週令, オスのSprague-Dawley(SD)ラットに操作・処置を行い, 10-11週後の血圧が上昇したものを使用した. 血圧は無麻酔無拘束下, 直接法で測定した. また, 脈波から心拍数を測定した. rET(1nmole/kg,i.a.)はSD,DOC,CLIPにおいて一過性の血圧低下と心拍数の上昇を示した後, 約30mmHgの血圧上昇を示した. この上昇は持続性があり, 約1時間後に元の血圧レベルに反った. 3種のラット間で, 血圧における上昇反応に有意な差は認められなかった. rETのDOC,CLlPにおける血圧上昇作用は正常血圧ラットと同程度であった.
ISSN:0015-5691