MethamphetamineによるPGF_2 αの血管収縮反応の増強

ラット摘出属間膜動脈リング標本において, prosta-glandin(PG)F_2 の収縮反応に対する間接型アドレナリン作動薬methamphetamine(MET)の影響について検討を加えた. 「結果」NET(10^-6 -10^-3 M)は腸間膜動脈の静止張力に対しては明らかな作用を示さなかったが, PGF_2 による収縮反応を用量依存的に増強した. METによるPGF_2 の増強効果は, ラット胸部大動脈, 大腿動脈および尾動脈標本においても生じた. また, 増強効果は, 無処置標本と同様に6-OHDA(5×10^-4 M), cocaine(10^-5 M), prazosin(10...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1989, Vol.93 (1), p.69-69
Hauptverfasser: 占部正信, 貫周子, 川崎博己, 高崎浩一朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ラット摘出属間膜動脈リング標本において, prosta-glandin(PG)F_2 の収縮反応に対する間接型アドレナリン作動薬methamphetamine(MET)の影響について検討を加えた. 「結果」NET(10^-6 -10^-3 M)は腸間膜動脈の静止張力に対しては明らかな作用を示さなかったが, PGF_2 による収縮反応を用量依存的に増強した. METによるPGF_2 の増強効果は, ラット胸部大動脈, 大腿動脈および尾動脈標本においても生じた. また, 増強効果は, 無処置標本と同様に6-OHDA(5×10^-4 M), cocaine(10^-5 M), prazosin(10^-7 M), yohimbine(10^-7 M), propranolol(10^-7 M)およびSulpiride(10^-5 M)処置中にも観られ, この増強効果がMETのnorepinephrineあるいはdopamine遊離作用, あるいはこれらの受容体を介するものではないことを示している. また, 栄養液中のCa^++ 除去およびCa^++ -channel blockerであるverapamil(10^-4 M)前処置はPGF_2 αの収縮反応を減弱させるとともに, METによるPGF_2 α収着張力増強効果を消失させた. 「結論」以上の結果は, ラット腸間膜動脈標本において, METで生じたPGF_2 α収縮帳力増強効果は, アドレナリンあるいはドパミン受容体を介さない外液Ca++依存性の現象まであることが示唆された.
ISSN:0015-5691