β_2 -アドレナリン受容体遮断の局所心筋虚血におよぼす影響
「目的」イヌ局所心筋虚血モデルを用い, β_1 -アドレナリン受容体遮断薬持続注入下におけるβ_2 ・受容体遮断の効果を観察した. 「方法」雑種成犬を麻酔後人工呼吸下に開胸し, 大動脈圧, 左冠動脈回旋枝(LCX)血流量, 左室内圧(LVP), LV dP/dt, 心拍数, および超音波測長法による虚血部(冠狭窄部末梢のLCX領域)心筋運動を測定した. 局所心筋長の変化から局所心筋短縮率(%SS)を, 大動脈血と冠静脈血中の乳酸濃度から心筋乳酸摂取率(%LE)をそれぞれ算出し, 虚血の程度の指標とした. Atenolol(ATE)持続注入下にLCXを狭窄し, ICI 118,551(ICI)0...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1989, Vol.93 (1), p.59-59 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」イヌ局所心筋虚血モデルを用い, β_1 -アドレナリン受容体遮断薬持続注入下におけるβ_2 ・受容体遮断の効果を観察した. 「方法」雑種成犬を麻酔後人工呼吸下に開胸し, 大動脈圧, 左冠動脈回旋枝(LCX)血流量, 左室内圧(LVP), LV dP/dt, 心拍数, および超音波測長法による虚血部(冠狭窄部末梢のLCX領域)心筋運動を測定した. 局所心筋長の変化から局所心筋短縮率(%SS)を, 大動脈血と冠静脈血中の乳酸濃度から心筋乳酸摂取率(%LE)をそれぞれ算出し, 虚血の程度の指標とした. Atenolol(ATE)持続注入下にLCXを狭窄し, ICI 118,551(ICI)0.5mg/kgまたは生理食塩水静注の効果を観察した. 「結果」ATE存在下でLCX狭窄中に投与したICIにより, LV dP/dtは投与前幅の7.1%, 心拍数は2.5%のいずれも有意の減少を示した. 冠狭窄により減少した%SSに有意の増加はみられなかったが, %LEの減少は有意に改善した. 一方, 生理食塩水ではこれらに有意の変化を認めなかった. 「要約」冠狭窄犬において, β_2 -アドレナリン受容体の遮断はβ_1 -受容体を遮断した状況下でも弱いながら有意な陰性変時変力作用と%LEの改善とを引き起こし, 虚血の軽減に一部寄与することが示唆された. |
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ISSN: | 0015-5691 |