ラット関節炎モデルにおける末梢好中球の活性化, 粘着能および形態変化

関節炎における末梢好中球の機能および形態の変化をラットのアジュバント関節炎およびコラーゲン関節炎を用いて比較検討した. アジュバント関節炎は足蹠皮内にM. butyricum 0.5mg/ratを一回投与により誘発し, 3, 7, 10, 14および21日に末梢好中球を得た. コラーゲン関節炎はウシ腱由来コラーゲン(コスモバイオ)を背部皮内5個所および足蹠皮内に合計400ug/rat投与し, 7日後ふたたび尾根部および尾部皮内に計200ug/rat投与して作製し, その14日後に末梢好中球を得た. 好中球の粘着能, NBT還元能はLab TekChamber Slideを用い検討し, (第61...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1988, Vol.92 (3), p.227-227
Hauptverfasser: 瀬川美秀, 田中和彦, 野崎正勝, 甲畑俊郎, 鶴見介登, 藤村一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:関節炎における末梢好中球の機能および形態の変化をラットのアジュバント関節炎およびコラーゲン関節炎を用いて比較検討した. アジュバント関節炎は足蹠皮内にM. butyricum 0.5mg/ratを一回投与により誘発し, 3, 7, 10, 14および21日に末梢好中球を得た. コラーゲン関節炎はウシ腱由来コラーゲン(コスモバイオ)を背部皮内5個所および足蹠皮内に合計400ug/rat投与し, 7日後ふたたび尾根部および尾部皮内に計200ug/rat投与して作製し, その14日後に末梢好中球を得た. 好中球の粘着能, NBT還元能はLab TekChamber Slideを用い検討し, (第61回総会発表)同時に走査電顕像を観察した. コラーゲン関節炎が確立した動物の末梢好中球は粘着能, NBT還元能, 形態のいずれも正常動物と差は認められなかった. 他方アジュバント関節炎では好中球数の増加にくわえ, 粘着能, 還元能がともに著しく亢進し, 粘着能は10日, 還元能は14日に最大となった. 7日後から形態が著明に変化し, 10日以後では血小板との接着像が見られたが, 21日後では正常像も認められた.
ISSN:0015-5691