HL-60細胞におけるfMLP刺激Plレスポンスに対するProtein kinase A活性化の影響
Human leukemic(HL-60)細胞におけるPlレスポンスに対しcAMP依存性Protein kinase(PKA)活性化が及ぼす影響について検討を加えた. HL-60細胞の膜分画はfMet-Leu-Phe(fMLP)で刺激した場合, Ca^2+ ,Guanine nucleotide濃度に依存して, IP_3 らを生成する. この反応は, 百日咳毒素(IAP)により, 阻害され, IAP感受性GTP結合蛋白(G蛋白)を介した反応であった. 1μM fMLPにてこのPlレスポンスを起こした場合, Mg^2+ ,ATP存在下でPKAを前処置した群では, 非処置群に比較し, Inoslt...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1988, Vol.92 (3), p.214-214 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Human leukemic(HL-60)細胞におけるPlレスポンスに対しcAMP依存性Protein kinase(PKA)活性化が及ぼす影響について検討を加えた. HL-60細胞の膜分画はfMet-Leu-Phe(fMLP)で刺激した場合, Ca^2+ ,Guanine nucleotide濃度に依存して, IP_3 らを生成する. この反応は, 百日咳毒素(IAP)により, 阻害され, IAP感受性GTP結合蛋白(G蛋白)を介した反応であった. 1μM fMLPにてこのPlレスポンスを起こした場合, Mg^2+ ,ATP存在下でPKAを前処置した群では, 非処置群に比較し, Inosltol trisphosphate(IP_3 )の生成量が最大値に達する刺激後1分での値が約30%抑制された. この抑制効果は, GTPによる刺激でも同様に認められたが, Ca^2+ での刺激では認められなかった. 以上の結果から, Mg^2+ ,ATP存在下での活性化PKAの前処置は, fMLP受容体や, Phosholipase Cにはその機能に影響を及ぼさず, 両者を共役するG蛋白を燐酸化し, その結果として, IP_3 の生成を抑制したと考えられた. 即ち, PKAは, G蛋白を燐酸化することにより, その機能を調節している可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0015-5691 |