L-Cysteine ethylester hydrochloride の抗リウマチ作用

L-cysteine ethylester hydrochloride(ethylcysteine)は100mg/kg,p.o.で明らかなラットcollagen関節炎予防効果を示し,投与中断後もその作用は持続したが,用量依存性は認められなかった.一方,D-penicillamineは同条件下で抑制作用を示さなかった.cthylcysteineを治療的に投与した場合,300mg/kg,p.o.で関節炎を改善する傾向を示した.ラット carrageenin足浮腫,ラット48時間PCAおよびラット6時間,24時間 Evans blue-carrageenin胸膜炎のような急性炎症あるいはI型アレルギ...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1988, Vol.92(3), pp.167-174
Hauptverfasser: 荒谷, 秀和, 今吉, 朋憲, 西田, ゆかり, 寺澤, 道夫, 丸山, 裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:L-cysteine ethylester hydrochloride(ethylcysteine)は100mg/kg,p.o.で明らかなラットcollagen関節炎予防効果を示し,投与中断後もその作用は持続したが,用量依存性は認められなかった.一方,D-penicillamineは同条件下で抑制作用を示さなかった.cthylcysteineを治療的に投与した場合,300mg/kg,p.o.で関節炎を改善する傾向を示した.ラット carrageenin足浮腫,ラット48時間PCAおよびラット6時間,24時間 Evans blue-carrageenin胸膜炎のような急性炎症あるいはI型アレルギーモデルに対してethylcysteineは高用量でも抑制作用を示さなかった.in vitroにおいて,ethylcysteineはD-penicillamineと同様リウマチ因子陰性化作用,ヒトγ-globulin熱変性促進作用およびalkaline-phosphatase阻害作用を示した.以上,ethylcysteineはD-penicillamineと生化学的性質は類似するが,D-penlcillamineとは異なりラットcollagen関節炎を明らかに抑制することから,臨床においても抗リウマチ作用を示す可能性が期待される.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.92.167