虚血による心筋代謝変動におよぼす抗狭心症薬の作用に関する研究
心臓は全身に血液を送りだすポンプとして働いている臓器であるので, 心筋は休むことなく収縮-弛緩を繰返さなければならず, そのためには大量のエネルギーが必要となる. 幸いなことに, 心筋はミトコンドリアを多量に含み冠動脈によって供給される動脈血から酸素を摂取して, 好気的にエネルギーを産生することができる. しかし, もし冠動脈に何等かの障害が起こって心筋に動脈血を供給できなくなると, 心筋は酸素を摂取できなくなり好気的エネルギー産生を営めなくなる. すると, 心筋はエネルギー不足になりその収縮機能はもちろん, 心筋細胞の生命維持も危うくなる. このように心筋に対する血液の供給が不足することによ...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1986, Vol.88(6), pp.403-412 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 心臓は全身に血液を送りだすポンプとして働いている臓器であるので, 心筋は休むことなく収縮-弛緩を繰返さなければならず, そのためには大量のエネルギーが必要となる. 幸いなことに, 心筋はミトコンドリアを多量に含み冠動脈によって供給される動脈血から酸素を摂取して, 好気的にエネルギーを産生することができる. しかし, もし冠動脈に何等かの障害が起こって心筋に動脈血を供給できなくなると, 心筋は酸素を摂取できなくなり好気的エネルギー産生を営めなくなる. すると, 心筋はエネルギー不足になりその収縮機能はもちろん, 心筋細胞の生命維持も危うくなる. このように心筋に対する血液の供給が不足することによって起こる病的状態を臨床的に虚血性心疾患と呼ぶ. |
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ISSN: | 0015-5691 1347-8397 |
DOI: | 10.1254/fpj.88.403 |