Phenylglyoxal(PGO)による蛙心筋の興奮収縮連関の抑制と^^14 C-PGO結合タンパクの同定
phenylglyoxal(PGO)は多くの活性酵素の構成アミノ酸として重要なアルギニン残基のグアニジル基と特異的に反応することはよく知られている. 今回, 心筋の興奮収縮連関を荷うE-C coupling proteinを追求するため, ^^14 C-PGOを用いて一連の実験を行なった. 方法・結果:5mM PGO中で10分間蛙心室筋切片を処理した後, 60分間洗うと, twitch(0.1Hz)およびK-contracture tensionは初めの1/5に減少した. この減少は, action potentialやmembrane potentialの変化に依存しなかった. caffei...
Gespeichert in:
Hauptverfasser: | , , |
---|---|
Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | phenylglyoxal(PGO)は多くの活性酵素の構成アミノ酸として重要なアルギニン残基のグアニジル基と特異的に反応することはよく知られている. 今回, 心筋の興奮収縮連関を荷うE-C coupling proteinを追求するため, ^^14 C-PGOを用いて一連の実験を行なった. 方法・結果:5mM PGO中で10分間蛙心室筋切片を処理した後, 60分間洗うと, twitch(0.1Hz)およびK-contracture tensionは初めの1/5に減少した. この減少は, action potentialやmembrane potentialの変化に依存しなかった. caffeine contractureはPGOに何ら影響されなかった. このようなPGOによる抑制は12時間以上持続した. 次いで蛙心室筋を5mM ^^14 C-PGO-リンゲル液中に電気刺激下で10分間浸漬した後, 正常リンゲル液中で60分間洗った. ^^14 C-PGO負荷蛙心室筋(30ケ, 約1g)を既報の方法(Japan. J. Pharmacol. 29,839,1979)にしたがいN(600×g), Mt(600~8,000×g), SR(H)(8,000~100,000×g), SR(L)(100,000~200,000×g)画分およびSupに分画した. 各画分のradioactivityを測定すると同時に各画分について, SDS-gel electrophoresisをおこない, ^^14 C-PGO結合タンパクの同定をおこなった. ^^14 C-PGO処理後60分のSupとpellet中のradioactivityの比は94.6:5.4で大部分上清中に存在した. pellet中のradioactivity分布は, N:84%, Mt:8%, Mic(H):7%, Mic(L):1%であった. mgタンパク当たりのradioactivityはMic(H)が最も高かった. 電気泳動で得られた各画分のSDS-gelの一方をCoomassie brilliant blue染色後, プロテイン分子量を同定した. 並走させたSDS-gelは無染色のまま凍結させた後, 2mm巾に連続切断し, そのradioactivityを測定した. SR(H)画分のSDS-gelにおいてのみ, 分子量約30,000の^^14 C-PGO結合タンパクが確認された. 最近2,3の研究者により骨格筋のfeet proteinとして分子量約30,000の糖タンパクが推測されている. 結論:SR(H)画分にだけ認められた分子量約30,000の^^14 C-PGO結合タンパクはE-C coupling proteinとして有望である. |
---|---|
ISSN: | 0015-5691 |