Dopamine antagonistのOpiate receptorに対する作用

当社のmetoclopramideは消化管連動に対して独特の亢進作用を示すが, dopamine antagonistのひとつでもある. 一方, 中枢神経系のみならず消化管に存在するopiate systemは消化管の機能を調節する役割を果たしていると言われている. 今回, このmetoclopramideのopiatc receptorに対する作用を他のdopamine antagonistの作用と比較検討した. μ receptorを含むモルモット回腸の電気刺激による収縮はmet-enkephalin(ME)により抑制されるが, metoclopramideを前処置すると収縮は増強され,...

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Hauptverfasser: 松岡信也, 岡田久仁子, 山口勇, 青木初夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:当社のmetoclopramideは消化管連動に対して独特の亢進作用を示すが, dopamine antagonistのひとつでもある. 一方, 中枢神経系のみならず消化管に存在するopiate systemは消化管の機能を調節する役割を果たしていると言われている. 今回, このmetoclopramideのopiatc receptorに対する作用を他のdopamine antagonistの作用と比較検討した. μ receptorを含むモルモット回腸の電気刺激による収縮はmet-enkephalin(ME)により抑制されるが, metoclopramideを前処置すると収縮は増強され, MEの抑制作用は大幅に減弱した. このmetoclopramideの拮抗作用は10^-7 ~10^-5 Mで用量依存的でありPA_2 6.65とnaloxoneの約1/100の効力であった. haloperido1, domperidone, sulpiride, pimozideは拮抗作用を示さなかった. δ-receptorを含むマウス輸精管においてD-Ala^2 -D-Leu^5 -enkephalin(DADL)の抑制作用はmetoclopramideの前処置によっては影響を受けなかった. しかしhaloperidol 10^-5 Mの前処置により収縮は増強されDADLの抑制作用は大幅に減弱した. この拮抗作用はpA_2 6.68とnaloxoneの約1/10であった. 他のdopamine antagonistは拮抗作用を示さなかった. κ-receptorを含むウサギ輸精管においてDynorphin(1~13)を用いた時には, δ-reccptorと同様の結果が得られ, haloperidolが拮抗作用を示した. つぎにこれらの薬物のopiatc receptorに対する親和性をblnding assay法を用いて調べたところ, いずれの薬物も^^3 H-naloxoneのモルモット脳画分への結合を阻害したが親不日性は低く, また末梢標本で拮抗作用の見られなかった薬物もmetoclopamide, haloperidolと同程度か, それ以上の親和性を示した. 以上の成績よりmetocloprmideおよびhaloperido1の抗opiate作用は, receptor上での直接的拮抗というよりは, neurotransmitterを介した機能的な拮抗であると考えられる.
ISSN:0015-5691