脳内自己刺激行動並びに脳糖代謝に及ぼすAmantadineの影響

adamahtane誘導体であるamantadineの作用特性を明らかにするために外側視床下部刺激による自己刺激行動(ICSS)に対する作用とともに〔14C〕2-deoxyglucose(〔14C〕2-DG)法で脳局所糖代謝に及ぼす影響をWistar系雄性ラットを使用して検討した.ICSSに対する作用;Skinner box法における脳内低電流通電時の低頻度レパー押し反応に対する作用ならびにrun-way法の走行スピードに対する作用では,前者においてamantadine5および10mg/kg(p.o.)の少量でレバー押し反応の充進が,また50mg/kg(p.o.)以上の用量で逆に抑制が,後者に...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1984, Vol.84(5), pp.429-439
Hauptverfasser: 五味田, 裕, 市丸, 保幸, 森山, 峰博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:adamahtane誘導体であるamantadineの作用特性を明らかにするために外側視床下部刺激による自己刺激行動(ICSS)に対する作用とともに〔14C〕2-deoxyglucose(〔14C〕2-DG)法で脳局所糖代謝に及ぼす影響をWistar系雄性ラットを使用して検討した.ICSSに対する作用;Skinner box法における脳内低電流通電時の低頻度レパー押し反応に対する作用ならびにrun-way法の走行スピードに対する作用では,前者においてamantadine5および10mg/kg(p.o.)の少量でレバー押し反応の充進が,また50mg/kg(p.o.)以上の用量で逆に抑制が,後者においても5および10mg/kg(p.o.)で走行スピードの上昇が認められた.脳内刺激による葛藤行動に対する作用では,5および10mg/kg(p.o.)の投与で罰期の反応は全く影響されなかったが,安全期の反応の尤進が認められた.糖代謝に及ぼす影響;オートラジオグラフィよりdopamine receptor blockerのpimozide 0.75mg/kg(i.p.)の投与で間脳部の外側手綱核に高い黒化度すなわち局所脳糖代謝の亢進が認められ,またamantadine 5mg/kg(i.p.)との併用時では,pimozide投与で得られた外側手綱核の高い局所糖代謝の充進は低下した.以上の成績よりamantadineは脳内自己刺激行動の亢進およびpimozide前処置時の外側手綱核の糖代謝亢進を抑制することが示唆された.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.84.429