中枢性鎮痛薬Buprenorphineの一般薬理作用(第二報)

「要約」: buprenorphine(B)の一般薬理作用をmorphine(M)およびpentazocine(P)と比較検討した. Bはウサギの脳波および睡眠覚醒周期にはほとんど影響しなかったが, Mは海馬の低振幅周波化および徐波睡眠期の増加作用を示した. 漸増反応および誘発紡錘群発に対してBはMおよびPと同様に抑制傾向を示した. 増強反応に対してはBは抑制傾向を示しただけであったが, MおよびPは抑制作用を示した. 後部視床下部刺激による脳波覚醒反応に対してBはMおよびPと同様に抑制作用を示した. Bは高用量で少数例においてのみ催吐作用を示したが, Mは用量依存的な催吐作用を示した. ap...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1982-03, Vol.79 (3), p.173-191
Hauptverfasser: 新谷成之, 梅里正七男, 鳥羽義文, 山路美明, 北浦敬介, 谷武司, 石山広信, 菊地哲明, 森豊樹, 中井哲, 渡辺耕三, 桧山隆司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要約」: buprenorphine(B)の一般薬理作用をmorphine(M)およびpentazocine(P)と比較検討した. Bはウサギの脳波および睡眠覚醒周期にはほとんど影響しなかったが, Mは海馬の低振幅周波化および徐波睡眠期の増加作用を示した. 漸増反応および誘発紡錘群発に対してBはMおよびPと同様に抑制傾向を示した. 増強反応に対してはBは抑制傾向を示しただけであったが, MおよびPは抑制作用を示した. 後部視床下部刺激による脳波覚醒反応に対してBはMおよびPと同様に抑制作用を示した. Bは高用量で少数例においてのみ催吐作用を示したが, Mは用量依存的な催吐作用を示した. apomorphineによる嘔吐に対してBはMと同様に抑制作用を示した. 呼吸に対してBはほとんど影響しなかったが, MおよびPは抑制作用を示した. 血圧, 心拍数, 動脈血流量および心電図に対してBはほとんど影響をおよぼさなかったが, MおよびPは血圧下降, 動脈血流量の増加作用等の影響をおよぼした.
ISSN:0015-5691