マウスにおけるPilocarpine,5-HT,およびProstaglandin E2の瀉下作用におよぼす腸管弛緩物質の影響

pilocarpine,5-hydroxytryptamine creatinine sulfate(5-HT)およびprostaglandin E2の瀉下作用に対する腸管弛緩物質を主体とした自律神経作用薬,抗ヒスタミン剤,抗5-HT剤,papaverineおよびmorphineの影響を皮下投与によってマウスで試験した.pilocarpine下痢はatropineやdiphenhydramineのようなanti-cholinergicな薬物によって著明に抑制されたが,節遮断剤や抗5-HT剤では抑制されず,その作用機構はacetylcholine reccptorへの直接作用であることがうかがわ...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1979, Vol.75(8), pp.771-776
Hauptverfasser: 鶴見, 介登, 安田, 公夫, 牧, 栄二, 藤村, 一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:pilocarpine,5-hydroxytryptamine creatinine sulfate(5-HT)およびprostaglandin E2の瀉下作用に対する腸管弛緩物質を主体とした自律神経作用薬,抗ヒスタミン剤,抗5-HT剤,papaverineおよびmorphineの影響を皮下投与によってマウスで試験した.pilocarpine下痢はatropineやdiphenhydramineのようなanti-cholinergicな薬物によって著明に抑制されたが,節遮断剤や抗5-HT剤では抑制されず,その作用機構はacetylcholine reccptorへの直接作用であることがうかがわれた.5-HT下痢はanti-cholinergicな薬物で抑制されたが大量を必要とし,節遮断剤やanti-5-HT剤で顕著に抑制されたことから,神経節を介するcholinergicな作用と平滑筋への直接作用とが作用機序に関与しており,PGE2による下痢も5-HTよりはcholinergicな面が強いが,やはり二面的作用を有するものであることが示唆された.なおpapaverineはいずれの下痢に対してもごく軽度な抑制作用を示したにすぎなかったが,morphineはいずれのspasmogensによる下痢に対しても顕著な抑制作用を示し,止瀉剤として非特異的な瀉下抑制効果を有することが認められた.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.75.771