摘出ウサギ心房および大動脈条片のカルシウム収縮に対するHexobendine,PrenylamineならびにVerapamilの影響

ウサギの摘出左心房および大動脈条片を用いて,hexobendineにCa++の細胞内流入阻害作用があるか否かを検討し,以下の実験成績を得た.1)K+で脱分極し,isoproterenolを適用した左心房標本のCa++流入による収縮に対し,hexobendine10-5M以上の用量は明らかな抑制作用を示した.抑制の強さはverapamil»prenylamine=hexobendineの順であった.2)心筋細胞膜のK+による脱分極はhexobendineによって影響をうけなかった.3)大動脈条片においてもCa++流入による収縮をhexobendineは強く抑制した.その強さはverapamil&...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1977, Vol.73(8), pp.931-938
Hauptverfasser: 柴田, 健介, 林, 茂寛, 戸田, 昇
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ウサギの摘出左心房および大動脈条片を用いて,hexobendineにCa++の細胞内流入阻害作用があるか否かを検討し,以下の実験成績を得た.1)K+で脱分極し,isoproterenolを適用した左心房標本のCa++流入による収縮に対し,hexobendine10-5M以上の用量は明らかな抑制作用を示した.抑制の強さはverapamil»prenylamine=hexobendineの順であった.2)心筋細胞膜のK+による脱分極はhexobendineによって影響をうけなかった.3)大動脈条片においてもCa++流入による収縮をhexobendineは強く抑制した.その強さはverapamil>prenylamine>hexobendineの順であった.4)大動脈条片において,hexobendineはnoradrenalineによる収縮よりもK+による収縮をより強く抑制した.以上の成績から,hexobendineの収縮力抑制作用にCa++細胞内流入抑制の関与することが強く示唆される.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.73.931