Colistin誘導体の構造-活性に関する研究

「緒言」1950年小山らは土壌有芽胞桿菌(Bacillus polymyxa var. colistius)より生産される抗生物質を抽出分離し, これをcolistinと命名した. 本薬はグラム陰性菌に対し抗菌性を示すことから, 臨床的には緑膿菌感染症や赤痢の治療に使用されている. 本薬の物理化学的研究に関しては栗原, 鈴木により進められてきた. それによるとcolistinはpolymyxin系抗生剤に属し, その化学構造は8個のアミノ酸より構成されたoctapeptideと推定されていた. しかし, 1963年Suzuki et al. は市販colistinよりcolistin Aおよび...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1971, Vol.67(5-6), pp.657-670
1. Verfasser: 横田, 正幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」1950年小山らは土壌有芽胞桿菌(Bacillus polymyxa var. colistius)より生産される抗生物質を抽出分離し, これをcolistinと命名した. 本薬はグラム陰性菌に対し抗菌性を示すことから, 臨床的には緑膿菌感染症や赤痢の治療に使用されている. 本薬の物理化学的研究に関しては栗原, 鈴木により進められてきた. それによるとcolistinはpolymyxin系抗生剤に属し, その化学構造は8個のアミノ酸より構成されたoctapeptideと推定されていた. しかし, 1963年Suzuki et al. は市販colistinよりcolistin AおよびBの2成分を分離同定し, さらにpolymyxin系に属するほとんどの抗生剤の構造を第1図に示したごとく決定した.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.67.657