数種のアドレナリン類似構造物質のアドレナリン拮抗性比較によるα-Adrenergic receptorに関する研究

今日に至るまで生体諸臓器のadrenergic receptorについて多くの研究がなされてきた. 1948年, Ahlquistによってadrenergic receptorが二つの型(α及びβ)に分類され, 一般に受け入れられるところとなったが, この二種類のreceptorの化学的性質の差違を解明することを目的とした実験は数少ない. この分野がごく最近まで未開拓のまま残されてきた一つの理由は, 純粋に一種類の型のreceptorのみを有する臓器, もしくは, 生体反応が見出されていなかったことであろう. Ariensは典型的なα-receptorとして, ラット輸精管を, β-recep...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1965/11/20, Vol.61(6), pp.471-478
Hauptverfasser: 遠藤, 美世子, 安藤, 襄一, 塩津, 貫一郎, 川崎, 弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今日に至るまで生体諸臓器のadrenergic receptorについて多くの研究がなされてきた. 1948年, Ahlquistによってadrenergic receptorが二つの型(α及びβ)に分類され, 一般に受け入れられるところとなったが, この二種類のreceptorの化学的性質の差違を解明することを目的とした実験は数少ない. この分野がごく最近まで未開拓のまま残されてきた一つの理由は, 純粋に一種類の型のreceptorのみを有する臓器, もしくは, 生体反応が見出されていなかったことであろう. Ariensは典型的なα-receptorとして, ラット輸精管を, β-receptorとしてモルモット心房及び仔牛の気管支筋を選んでいる. 我々はマウス精嚢のアドレナリン受容器機構を検討した結果, これが非常に単一的にα-receptorを有しており, おそらく, Ariensの用いたラット輸精管よりも純粋なα-receptor含有臓器であろうと結論した.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.61.471