オホレイジンソウの有毒成分の薬理作用について

著者らは先きに「オホレイジンソウの有毒成分に関する研究」なる題で大略下記の如く報告した. 即ち「岩手県遠島開放牧地において, 従来放牧中の牛がしばしば死亡し, 毒草による中毒が疑われていたが, 1952年, 岩手大学の菊池政雄氏は毒草の疑いがあるものとして, Aconitum属のオホレイジンソウを指摘した. 従来該草による家畜の中毒例並びに該草の毒性に関する報告は見受けられない. それ故著者らは該草の有毒成分を追究し次の如き結果を得た. 1)根, 茎及び葉の各部をStas-Otto及びSchulzeらのAlkaloid抽出分離法に準拠して処理して, 根のアルコール抽出分並びに各部のエーテル抽出...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1960/11/20, Vol.56(6), pp.1263-1295
1. Verfasser: 菅原, 伯
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:著者らは先きに「オホレイジンソウの有毒成分に関する研究」なる題で大略下記の如く報告した. 即ち「岩手県遠島開放牧地において, 従来放牧中の牛がしばしば死亡し, 毒草による中毒が疑われていたが, 1952年, 岩手大学の菊池政雄氏は毒草の疑いがあるものとして, Aconitum属のオホレイジンソウを指摘した. 従来該草による家畜の中毒例並びに該草の毒性に関する報告は見受けられない. それ故著者らは該草の有毒成分を追究し次の如き結果を得た. 1)根, 茎及び葉の各部をStas-Otto及びSchulzeらのAlkaloid抽出分離法に準拠して処理して, 根のアルコール抽出分並びに各部のエーテル抽出分及びクロロホルム抽出分を得た. 2)上記エーテル並びにクロロホルム両抽出分は, Dragendorff試薬, 燐ウォルフラム酸及びピクリン酸によるAlkaloid反応に陽性反応を呈した.
ISSN:0015-5691
1347-8397
DOI:10.1254/fpj.56.1263