ラット腎臓炭酸脱水酵素及び電解質排泄の薬理学的知見補遺 其2 Caronamide, Benemid及びSKF No.525-Aの作用

「緒言」腎臓の機能と炭酸脱水酵素及び副腎皮質ホルモンの関係についてはさきに報告したが, なお腎細尿管に於けるペニシリン, 其他の薬物の分泌又は再吸収に作用することによりその排泄を遅延せしめ, 従ってその作用持続時間延長の目的に使われるものにCaronamid及びBenemidがあるが, いずれも細尿管のイオンTransportに関係した酵素に対する競合い的作用に由るとされている. 又SKF No.525-Aも薬物の体内に於ける代謝と関係した酵素系に対する作用に由るとされているが, 矢張り麻酔薬, 鎮痛薬其他の一定の薬物の作用を増強することが明らかにされている. よって私はさらにこの三つの薬物に...

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Veröffentlicht in:日本薬理学雑誌 1959-01, Vol.55 (1), p.57-317
Hauptverfasser: 有馬賢道, 栗秋要
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」腎臓の機能と炭酸脱水酵素及び副腎皮質ホルモンの関係についてはさきに報告したが, なお腎細尿管に於けるペニシリン, 其他の薬物の分泌又は再吸収に作用することによりその排泄を遅延せしめ, 従ってその作用持続時間延長の目的に使われるものにCaronamid及びBenemidがあるが, いずれも細尿管のイオンTransportに関係した酵素に対する競合い的作用に由るとされている. 又SKF No.525-Aも薬物の体内に於ける代謝と関係した酵素系に対する作用に由るとされているが, 矢張り麻酔薬, 鎮痛薬其他の一定の薬物の作用を増強することが明らかにされている. よって私はさらにこの三つの薬物についても腎臓炭酸脱水酵素及びナトリウム, カリウムの尿中排泄に及ぼす影響を実験してみた. 茲にその成績を発表する次第である. 「実験材料及び実験方法」実験方法は腎炭酸脱水酵素についても尿量及び尿中電解質量についても其一と同様にして行ったが本実験ではCaronam'de, Benemid及びSKF No.525-Aを用いた.
ISSN:0015-5691