橋梗塞後に認知機能障害を呈した症例: 発症後13週目までの経過の報告
今回,橋梗塞後に認知機能障害を呈した症例を経験したため報告する.症例は60歳代,女性,橋に限局した脳梗塞を発症した.発症後3週目において,病前には認められなかった種々の行為・行動の異常が観察された.症例の背景,観察所見,神経心理学的検査の結果から,症例は今回の橋梗塞により認知機能障害(注意障害,記銘力障害,遂行機能障害)を呈したと考えられた.行為・行動の異常,認知機能障害は発症後13週目においても残存しており,そのためADL,IADLの一部に見守りを要したと考えられた.脳幹損傷後に認知機能障害を呈した症例の報告は少なく,慢性期まで経過を追ったものは極めて稀である.したがって,本症例報告は貴重か...
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Veröffentlicht in: | 脳科学とリハビリテーション 2015/07/03, Vol.15, pp.29-35 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 今回,橋梗塞後に認知機能障害を呈した症例を経験したため報告する.症例は60歳代,女性,橋に限局した脳梗塞を発症した.発症後3週目において,病前には認められなかった種々の行為・行動の異常が観察された.症例の背景,観察所見,神経心理学的検査の結果から,症例は今回の橋梗塞により認知機能障害(注意障害,記銘力障害,遂行機能障害)を呈したと考えられた.行為・行動の異常,認知機能障害は発症後13週目においても残存しており,そのためADL,IADLの一部に見守りを要したと考えられた.脳幹損傷後に認知機能障害を呈した症例の報告は少なく,慢性期まで経過を追ったものは極めて稀である.したがって,本症例報告は貴重かつ興味深い報告であると思われる. |
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ISSN: | 1349-0044 2432-3489 |
DOI: | 10.24799/jrn.150220 |