気管支透亮像が目立つ肺門部腫瘤に対しEBUS-TBNAを施行し肺MALTリンパ腫と診断し得た1例
背景.肺mucosa-associated lymphoid tissue(MALT)リンパ腫などの肺原発リンパ腫は種々の画像所見を呈し,気管支鏡診断の感度は十分でない疾患である.症例.69歳男性.4年前から緩徐に増大する左肺門部腫瘤の精査目的に当科を受診した.CTでは左肺門部腫瘤は気管支透亮像およびCT angiogram signを伴っていた.気管支鏡での観察所見から,病変の主座は上皮下~壁外にあると判断し,左上葉枝で超音波気管支鏡ガイド下針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration:EBUS-TB...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2024/05/25, Vol.46(3), pp.192-197 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.肺mucosa-associated lymphoid tissue(MALT)リンパ腫などの肺原発リンパ腫は種々の画像所見を呈し,気管支鏡診断の感度は十分でない疾患である.症例.69歳男性.4年前から緩徐に増大する左肺門部腫瘤の精査目的に当科を受診した.CTでは左肺門部腫瘤は気管支透亮像およびCT angiogram signを伴っていた.気管支鏡での観察所見から,病変の主座は上皮下~壁外にあると判断し,左上葉枝で超音波気管支鏡ガイド下針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration:EBUS-TBNA)を行い,挫滅が少なく組織量が十分な検体を得た.複数の免疫染色での検討を経て,肺MALTリンパ腫と診断し得た.Bendamustine+rituximab(BR療法)を2コース,次いでbendamustine単剤療法を4コース行い,完全奏効を得た.結論.経過が緩徐で,気管支透亮像やCT angiogram signを伴う肺腫瘤においては,原発性肺癌のみならず,肺MALTリンパ腫などの肺原発リンパ腫も鑑別に挙がる.肺原発リンパ腫診断における気管支鏡検査の感度は十分ではなく,適切な検体採取方法の選択が重要である. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.46.3_192 |