中枢気管支狭窄の進行から診断に至ったサルコイドーシスの1例

背景.中枢気管支狭窄をともなうサルコイドーシスは比較的稀である.症例.71歳女性.X-4年に縦隔リンパ節腫大を指摘され紹介受診した.縦隔リンパ節に対し超音波気管支鏡下針生検を施行したが確定診断には至らず経過観察を続けた.X-2年より労作時呼吸困難,X-1年より閉塞性換気障害が出現した.気管支喘息として加療し症状および閉塞性換気障害が軽度改善した.X年2月,胸部CTにて両側区域気管支の気管支血管束が中枢側で肥厚を認めた.気管支鏡検査では右B2,左上区枝,左B6は閉塞していた.閉塞した右B2入口部から生検し非乾酪性肉芽腫を認めた.胸部CT所見,気管支生検結果からサルコイドーシスと診断した.プレドニ...

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Veröffentlicht in:気管支学 2024/01/25, Vol.46(1), pp.36-42
Hauptverfasser: 貫井, 義久, 河原, 達雄, 榛沢, 理
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.中枢気管支狭窄をともなうサルコイドーシスは比較的稀である.症例.71歳女性.X-4年に縦隔リンパ節腫大を指摘され紹介受診した.縦隔リンパ節に対し超音波気管支鏡下針生検を施行したが確定診断には至らず経過観察を続けた.X-2年より労作時呼吸困難,X-1年より閉塞性換気障害が出現した.気管支喘息として加療し症状および閉塞性換気障害が軽度改善した.X年2月,胸部CTにて両側区域気管支の気管支血管束が中枢側で肥厚を認めた.気管支鏡検査では右B2,左上区枝,左B6は閉塞していた.閉塞した右B2入口部から生検し非乾酪性肉芽腫を認めた.胸部CT所見,気管支生検結果からサルコイドーシスと診断した.プレドニゾロン15 mg/日を開始し,自覚症状や閉塞性換気障害は著明に改善し,気管支閉塞も気管支鏡検査で改善を確認できた.結語.進行する閉塞性換気障害を認める際には気管支狭窄をともなうサルコイドーシスを鑑別にあげ積極的に気管支鏡検査をするべきである.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.46.1_36