舩坂ら“局所麻酔下胸腔鏡検査で診断に至ったクリプトコッカス胸膜炎の3例”

本論文では, 診断が非常に困難なクリプトコッカス胸膜炎に対し, 局所麻酔下胸腔鏡検査で診断に至った3例を報告している. 3例ともに胸水貯留で発症し, 画像や胸水検査で精査されたが, リンパ球優位の滲出性胸水であること以外は有意な所見は無く診断に至らなかった. このため著者らは局所麻酔下胸腔鏡検査で胸膜生検を行い, クリプトコッカス胸膜炎と診断され, 抗真菌薬投与により感染制御と胸水の減少を得ることができた. 胸膜生検を行わなければ, おそらく重症化するまで診断に至らず, 治療が後手に回り致死的となった可能性がある. この点で原因不明の胸水貯留に対し積極的に原因を探求する著者らの姿勢は素晴らしい...

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Veröffentlicht in:気管支学 2023/09/25, Vol.45(5), pp.305-306
1. Verfasser: 松本, 勲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本論文では, 診断が非常に困難なクリプトコッカス胸膜炎に対し, 局所麻酔下胸腔鏡検査で診断に至った3例を報告している. 3例ともに胸水貯留で発症し, 画像や胸水検査で精査されたが, リンパ球優位の滲出性胸水であること以外は有意な所見は無く診断に至らなかった. このため著者らは局所麻酔下胸腔鏡検査で胸膜生検を行い, クリプトコッカス胸膜炎と診断され, 抗真菌薬投与により感染制御と胸水の減少を得ることができた. 胸膜生検を行わなければ, おそらく重症化するまで診断に至らず, 治療が後手に回り致死的となった可能性がある. この点で原因不明の胸水貯留に対し積極的に原因を探求する著者らの姿勢は素晴らしい.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.45.5_305