気管支結核に併存した気管支動脈瘤の破裂を胸部大動脈ステントグラフト治療 (thoracic endovascular aortic repair : TEVAR) を含む集学的治療によって救命できた1例

「要約」 - 「背景.」気管支動脈瘤は稀な疾患であるが, 破裂すると致死的な喀血を引き起こすことがある. 「症例.」64歳男性. 喀血を主訴に救急搬送された. 身体所見, 胸部画像所見とも特記すべきものはなく, 喀痰抗酸菌検査の結果と合わせて気管支結核と診断した. 第一選択の抗結核薬であるイソニアジド, リファンピシン, エタンブトール, ピラジナミドで治療を開始した. しかしながら, 治療経過中に再喀血を認め, 大量喀血により呼吸動態, 循環動態の破綻を来した. そのため体外式膜型人工肺下で胸部大動脈ステントグラフト治療を含む集学的治療を行い, 救命した. 気管支結核に併存した気管支動脈瘤が...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 2023-07, Vol.45 (4), p.257-261
Hauptverfasser: 村井裕衣, 眞水飛翔, 桝田尚明, 佐藤昂, 石川大輔, 古川俊貴, 石田卓士, 小林理
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要約」 - 「背景.」気管支動脈瘤は稀な疾患であるが, 破裂すると致死的な喀血を引き起こすことがある. 「症例.」64歳男性. 喀血を主訴に救急搬送された. 身体所見, 胸部画像所見とも特記すべきものはなく, 喀痰抗酸菌検査の結果と合わせて気管支結核と診断した. 第一選択の抗結核薬であるイソニアジド, リファンピシン, エタンブトール, ピラジナミドで治療を開始した. しかしながら, 治療経過中に再喀血を認め, 大量喀血により呼吸動態, 循環動態の破綻を来した. そのため体外式膜型人工肺下で胸部大動脈ステントグラフト治療を含む集学的治療を行い, 救命した. 気管支結核に併存した気管支動脈瘤が再喀血の原因と考えられた. 「結論.」気管支動脈瘤の破裂による大量喀血で重篤な状態に陥ったとしても適切な治療を行うことで救命は可能である.
ISSN:0287-2137