大腸癌縦隔リンパ節転移気管浸潤による気道狭窄に対し気道インターベンションを施行し,呼吸機能が改善した1例

背景.気道インターベンション前後に呼吸機能検査を行うことで,狭窄病変の変化を生理学的に評価することができる.症例.40歳代女性.200X-7年から前医で大腸癌に対し手術,化学療法が継続され,200X-1年1月に縦隔リンパ節転移の気管浸潤に対し根治的放射線治療が施行された.200X年1月に胸部CTで気道狭窄を指摘されたため,当院紹介となった.気管下部左側にリンパ節転移の気管浸潤を認め,軟性気管支鏡下に高周波スネアを用いて腫瘍を切除した.自覚症状,呼吸機能検査でのピークフロー値ともに改善がみられたが,病勢の進行に伴い200X+1年3月に再び当院紹介となった.再狭窄した既知の病変を軟性気管支鏡下にc...

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Veröffentlicht in:気管支学 2022/11/25, Vol.44(6), pp.432-436
Hauptverfasser: 津野, 夏美, 瀧川, 雄貴, 佐藤, 賢, 光宗, 翔, 渡邉, 洋美, 工藤, 健一郎, 佐藤, 晃子, 藤原, 慶一, 岩本, 康男, 柴山, 卓夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.気道インターベンション前後に呼吸機能検査を行うことで,狭窄病変の変化を生理学的に評価することができる.症例.40歳代女性.200X-7年から前医で大腸癌に対し手術,化学療法が継続され,200X-1年1月に縦隔リンパ節転移の気管浸潤に対し根治的放射線治療が施行された.200X年1月に胸部CTで気道狭窄を指摘されたため,当院紹介となった.気管下部左側にリンパ節転移の気管浸潤を認め,軟性気管支鏡下に高周波スネアを用いて腫瘍を切除した.自覚症状,呼吸機能検査でのピークフロー値ともに改善がみられたが,病勢の進行に伴い200X+1年3月に再び当院紹介となった.再狭窄した既知の病変を軟性気管支鏡下にcryoprobeで除去し,硬性気管支鏡下にDumon Yステントを留置し,再び呼吸機能検査でのピークフロー値の改善を確認した.結論.大腸癌縦隔リンパ節転移による気道狭窄に対して2回の気道インターベンションを施行し,呼吸機能の改善を確認しえた1例を経験した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.44.6_432