ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法でtype IIIaの超音波所見を認めた肺クリプトコッカス症の1例

背景.肺クリプトコッカス症は,基礎疾患のない健常人にもしばしばみられる.クリプトコッカス・ネオフォルマンスは肺クリプトコッカス症において検出頻度が最も高い病原体であり,肺癌,細菌性肺炎,肺結核,その他の肺真菌症と画像的に鑑別を要する.我々の調べた範囲では,ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(endobronchial ultrasonography using a guide sheath:EBUS-GS)における肺クリプトコッカス症の超音波画像所見に関する報告は,これまで存在しない.症例.免疫不全をきたす疾患の既往のない55歳男性が,無症状ではあるものの,増大する多発性の右下葉結節影を呈...

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Veröffentlicht in:気管支学 2022/05/25, Vol.44(3), pp.211-215
Hauptverfasser: 安田, 有斗, 上桝, 潔, 岩嶋, 大介, 伊達, 恵美, 飯塚, 徳重, 高橋, 憲一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.肺クリプトコッカス症は,基礎疾患のない健常人にもしばしばみられる.クリプトコッカス・ネオフォルマンスは肺クリプトコッカス症において検出頻度が最も高い病原体であり,肺癌,細菌性肺炎,肺結核,その他の肺真菌症と画像的に鑑別を要する.我々の調べた範囲では,ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(endobronchial ultrasonography using a guide sheath:EBUS-GS)における肺クリプトコッカス症の超音波画像所見に関する報告は,これまで存在しない.症例.免疫不全をきたす疾患の既往のない55歳男性が,無症状ではあるものの,増大する多発性の右下葉結節影を呈した.EBUS-GSを用いて経気管支生検を行い,気管支内超音波検査でheterogenous pattern with hyperechoic dots and short lines(type IIIa)と確認した.病理学的解析の結果,肺真菌症と判明し,血清中にクリプトコッカス・ネオフォルマンス抗原が検出された.肺クリプトコッカス症と診断し,フルコナゾールの治療を開始した.結論.EBUS Bモード画像でtype IIIaの所見を呈した肺クリプトコッカス症の1例を経験した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.44.3_211