気管気管支ステント留置後に化学療法を行った左主気管支発生大細胞神経内分泌癌の1例
背景.気管支原発の大細胞神経内分泌癌は稀である.症例.68歳男性.右腎盂癌に対して右腎尿管全摘を施行した.病理診断は腎盂原発のpapillary urothelial carcinomaであった.術後1年目に突然の呼吸困難が出現した.胸部CTで左主気管支を閉塞する腫瘤性病変と気管分岐下リンパ節・右腋窩リンパ節の腫大を認めた.気管支鏡検査では,左主気管支を閉塞する腫瘍性病変は分岐部上にまで張り出していた.経過から腎盂癌の転移が疑われた.出血による患側・対側気管支への吸引により気道閉塞が危惧されたため生検せず,一期的に内視鏡的腫瘍切除およびステント留置の方針とした.腫瘍は有茎性と判断,硬性鏡下に高...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2021/05/25, Vol.43(3), pp.261-265 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.気管支原発の大細胞神経内分泌癌は稀である.症例.68歳男性.右腎盂癌に対して右腎尿管全摘を施行した.病理診断は腎盂原発のpapillary urothelial carcinomaであった.術後1年目に突然の呼吸困難が出現した.胸部CTで左主気管支を閉塞する腫瘤性病変と気管分岐下リンパ節・右腋窩リンパ節の腫大を認めた.気管支鏡検査では,左主気管支を閉塞する腫瘍性病変は分岐部上にまで張り出していた.経過から腎盂癌の転移が疑われた.出血による患側・対側気管支への吸引により気道閉塞が危惧されたため生検せず,一期的に内視鏡的腫瘍切除およびステント留置の方針とした.腫瘍は有茎性と判断,硬性鏡下に高周波スネアを用いて腫瘍を切除して閉塞を解除,続いてDumon Yステントを留置した.術後経過は良好で呼吸状態は安定し,術後5日目に退院した.病理診断は大細胞神経内分泌癌,左主気管支原発と考えられた.化学療法:CBDCA+CPT-11を開始して,現在内視鏡処置後14カ月,部分奏効を保っている.結語.気管支原発の大細胞神経内分泌癌は稀であり,高周波スネアで切除し気管気管支ステント留置した後,薬物治療を施行した1例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.43.3_261 |