アルゴンプラズマ凝固を用いて気管支鏡下に切除した多発気管乳頭腫の1例

背景.気管乳頭腫は,再発性呼吸器乳頭腫症の気管病変として生じる良性腫瘍である.症例.65歳,女性.咽頭違和感と労作時呼吸困難を主訴に受診した.臥位になると気道狭窄音が聴取された.胸部CTでは気管狭窄を伴う多発気管腫瘍を認めた.気管支鏡検査でも同様の所見を認め,病理組織学的に気管乳頭腫と診断した.ウイルス遺伝子検査ではHPV11型を検出した.初回は気道狭窄の解除,2回目は残存病変切除を目的に,アルゴンプラズマ凝固を用いて,気管支鏡下に腫瘍切除を行った.初回術後より症状は改善し,2回目の切除以降,無再発で経過観察中である.結語.気管乳頭腫は時に気管狭窄をきたすが,本症例においては,気管支鏡下気管腫...

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Veröffentlicht in:気管支学 2020/01/25, Vol.42(1), pp.37-42
Hauptverfasser: 根本, 大士, 西井, 鉄平, 菅野, 健児, 田辺, 美樹子, 乾, 健二, 益田, 宗孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.気管乳頭腫は,再発性呼吸器乳頭腫症の気管病変として生じる良性腫瘍である.症例.65歳,女性.咽頭違和感と労作時呼吸困難を主訴に受診した.臥位になると気道狭窄音が聴取された.胸部CTでは気管狭窄を伴う多発気管腫瘍を認めた.気管支鏡検査でも同様の所見を認め,病理組織学的に気管乳頭腫と診断した.ウイルス遺伝子検査ではHPV11型を検出した.初回は気道狭窄の解除,2回目は残存病変切除を目的に,アルゴンプラズマ凝固を用いて,気管支鏡下に腫瘍切除を行った.初回術後より症状は改善し,2回目の切除以降,無再発で経過観察中である.結語.気管乳頭腫は時に気管狭窄をきたすが,本症例においては,気管支鏡下気管腫瘍切除は有用であった.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.42.1_37